パラメータの種類
本項では、最適化(ステップ6:最適化参照)の対象となる各ファンクション(ステップ5:ファンクションの構築参照)内で使用される各種パラメータについての概要を説明します。
パラメータには以下の種類があります。
- マップ(Map)
- カーブ(Curve)
- スカラ(Scalar)
- 3D/4Dキューブ(Cube-3D / Cube-4D)
- 圧縮モデル(Compressed Model)
- 行列(Matrix)
- グループ軸(Group Axis)
- テキストのスカラ軸/行列軸/カーブ軸/グループ軸
スカラ/3Dキューブ/4Dキューブとカーブ/マップとの違いは、軸の数(スカラ:なし、3Dキューブ:X/Y/Z1、4Dキューブ:X/Y/Z1/Z2)のみです。このタイプのパラメータの作成方法は、
マップ(Map)
マップは、X軸とY軸で示される2次元のグリッドと、各グリッドに対応するZ値(出力値)が定義されたものです。
各グリッドの間においては双線形補間によりZ値が算出されます。したがって、関数依存性は z = z(x, y) となります。マップは、2次元のルックアップテーブルとして保存されます。
グリッドの外側においては、クリッピング(最後の値を使用)または線形補間が適用されます。
マップパラメータについては、入力に応じた上下限値を設定することができます。これらは
カーブ(Curve)
カーブは、X軸で示される1次元のグリッドと、各グリッドに対するY値(出力値)が定義されたものです。
各グリッドの間においては線形補間によりZ値が算出されます。したがって、関数従属性は y = y(x) です。カーブは、1次元のルックアップテーブルとして保存されます。
グリッドの外側においては、クリッピング(最後の値を使用)または線形補間が適用されます(下図参照)。
カーブパラメータについては、入力に応じた上下限値を設定することができます。これらは
スカラ(Scalar)
スカラは0次元の適合パラメータです。
3D/4Dキューブ(Cube-3D / Cube-4D)
カーブ(入力数:1)とマップ(入力数:2)に加え、ASCMO-MOCAは、入力数が3または4の以下のルックアップテーブルをサポートしています。3Dキューブ、4Dキューブ
圧縮モデル(Compressed Model)
ASCMO-MOCAは、ルックアップテーブル(カーブ、マップ、キューブ)に加え、squared exponential kernel をパラメータとして使用する放射基底関数ネットワーク(RBF Net-SE)をサポートしています。
パラメータの入力数はユーザーが指定できます。基底関数(カーネル)の数もユーザーが選択します。入力や基底関数の数が多くなると、パラメータの最適化や評価のための演算の複雑度が増大します。
パラメータの評価関数は、ガウス関数の重ね合わせです。関数の複雑度の概算は、入力数に基底関数の数を掛けた数のe関数の評価となります。
これはブラックボックスデータに基づくモデルとしてみなすことができ、ASCMOでも圧縮モデル("Compressed Model")として扱われています。これは、複数のルックアップテーブルとそれらの関連性からなる関数全体の代用となるものです。
基底関数(カーネル)の数が多くなると、モデルの忠実度は向上しますが、オーバーフィッティングを招く可能性があり、テストデータを用いた試験が必要になります。
行列(Matrix)
ASCMO-MOCAは行列パラメータをサポートしています。行列は2次元で、インデックスされる一連の要素が含まれます。行列内の各スカラ値の位置は、インデックス値(非負の整数値)によって決定されます。
グループ軸(Group Axis)
ASCMO-MOCAは、複数のパラメータ(カーブやマップ)が共有する「グループ軸」(「共有軸」などとも呼ばれます)をサポートしています。グループ軸は独立したパラメータタイプとして扱われます。これを使用することによりデータの一貫性を保つことができます。グループ軸は、Simulink®またはFMUパラメータのマッピングにおいて特に役立ちます。たとえば、Simulink®の複数の変数マッピングがSimulink®モデル内の同じ変数を指している場合や、計算によって求められる複数のパラメータがFMUモデル内の同じ値を参照しているような場合です。グループ軸は、DCMまたはCDFXファイルとしてエクスポート/インポートでき、モデルステップのスキャン機能や検証機能を使用して自動的に検出され作成されます。
グループ軸はファンクション内では使用できません。グループ軸は最適化することができます。グループ軸を使用することによって外部モデルとの通信が高速化されます。
テキストのスカラ軸/行列軸/カーブ軸/グループ軸
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注記 |
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テキストパラメータは、DCMとA2Lファイルからインポートすることができますが、作成や編集は行えません。これらをインポートするには、Import をクリックしてDCMファイルを選択し、Open をクリックします。続いて、Load A2L File をクリックしてA2Lファイルを選択します。 |
テキストスカラ:テキストスカラの場合、Enumeration 列のドロップダウンでラベルを選択することができます。このラベルは、テキスト部分と、それに対応する制御ユニット内の実際の値から構成されます。
テキスト行列:テキスト行列はテキストスカラと似ていますが、ドロップダウンを持つ複数のセルが含まれ、ラベルを選択することができます。これらのラベルは、テキストと、それに対応する制御ユニット内の実際の値から構成されます。
テキストカーブ:テキストカーブの場合は、Label 列がX軸を表し、テキスト部分とそれに対応する制御ユニット内の実際の値を含んでいます。Value 列で、対応するY値を見つけることができます。値を編集するには、そのセルをダブルクリックします。
テキストグループ軸:複数のカーブを含むグループ軸で、X軸がテキストとして Label 列に表示されます。対応する制御ユニット内の実際の値は、Index 列に表示されます。# 列は連続カウントを表します。
参照